「証拠が取れなければ0円」。料金表のこの一行は、費用に不安を抱えて調べている人に、いちばん優しく見えます。だからこそ、この記事ではその一行の裏の構造を先に見せます。
成功報酬型の評価は一つの問いに集約されます。契約書の中で「成功」は何と定義されているか。ここを読まずに「取れなければ0円」と理解して契約すると、想定外の請求に出会うことになります。
「成功」の定義は一つではない
| 定義のパターン | 意味 | 依頼者への影響 |
|---|---|---|
| 不貞の証拠(裁判で使える水準)の取得 | 最も厳格。依頼者の期待と一致 | この定義なら「取れなければ0円」は本当 |
| 対象者との接触・行動の記録 | 会っている場面を撮れれば、ホテル等がなくても成功 | 決め手にならない写真で報酬が発生しうる |
| 調査の実施そのもの | 調査をすれば成功 | 証拠ゼロでも全額発生。実質は時間制より不利 |
| 「浮気の有無の解明」 | 白(シロ)の結果も成功 | 白でも報酬発生。白の扱いは事前確認が必須 |
同じ「成功報酬」の看板で、中身はここまで違います。契約前に「成功の定義を、契約書のどの条項でどう書いているか見せてください」と言えるかどうかが、このプランを選ぶ資格だと考えてください。
完全成功報酬が割高になる理由
着手金0円・完全成功報酬型は、事務所が空振りリスクを全部かぶる形です。ビジネスとして成立させるには、成功時の報酬にリスク分を上乗せするか、成功の定義を緩くして成功率を上げるか、どちらかが必要になります。つまり「0円かもしれない」の対価は、成功したときの割高として払っています。無料なわけではなく、保険料込みの価格です。
この構造が悪いわけではありません。問題は、構造を知らずに「お得なプラン」として選ぶことです。
使い分けの目安
- 行動パターンが絞れている → 時間制。的中率が高いなら保険料を払う理由がなく、2〜3回の調査で時間制のほうが安く収まります
- パターンがまったく読めない・長期戦の見込み → 成功報酬の見積もりを取る価値あり。ただし定義の確認と、時間制との総額比較をセットで
- どちらか迷う → 両方式の見積もりを同じ事務所・別の事務所から取り、想定シナリオ別(1回で撮れた/5回かかった/撮れなかった)の総額を並べる
見積もり比較の場では、悪徳業者のチェック7項目も同時に確認できます。
まとめ
- 成功報酬型の評価は「成功の定義」がすべて。契約書の条項で確認する
- 完全成功報酬は保険料込みの価格。0円の可能性の対価は成功時の割高
- パターンが読めるなら時間制、読めないなら定義確認つきで成功報酬を比較
依頼全体の流れは探偵への依頼はどう進む?で確認できます。
よくある質問
「浮気していなかった」と判明した場合は成功ですか失敗ですか?
契約の定義次第で、ここが最も揉めるポイントです。「不貞の証拠取得」を成功と定義していれば白の結果は不成功、「対象者の行動事実の解明」を成功と定義していれば白でも成功=報酬発生になりえます。白の結果は依頼者にとって価値のある情報でもあるため、白だった場合の料金を契約前に必ず確認してください。
着手金0円・完全成功報酬をうたう事務所は信用できますか?
業態として存在しえますが、確認の密度を上げるべき類型です。完全成功報酬は事務所側のリスクが大きいため、成功時の報酬が高額に設定されるか、「成功」の定義が緩く設定されるか、どちらかで帳尻を合わせる構造だからです。総額の想定と定義の両方を書面で確認してください。
時間制と成功報酬、結局どちらが安いですか?
行動パターンが絞れているなら、ほぼ時間制が安く済みます。成功報酬の割高分は「いつ会うか分からない不確実性」への保険料なので、不確実性が低い人が払う理由がないためです。絞れていない場合のみ、両方の見積もりを取って比較する価値があります。
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